山麓絵画館


2017年 春の作品




「畦を繕う」

Fabriano Extra White F6相当
2017
2017年5月 北杜市高根町東井出

5月も連休を過ぎると山麓の水田は鏡と化し、新緑を映したその風景は1年中で最も平和で美しい
と言えるだろうか。こんなときに見かける農夫が畦を塗ったり繕ったりする姿は、この上なく長閑
に映るのだが、当の農夫達にとっては、来るべき田植えを控えて満を持したいっときなのであろう。










「耕地の春」

White Watson F8相当
2017年4月 長野県 富士見町

国道20号線の蔦木宿近く、山梨県と長野県の県境一帯は傾斜地のどこにも鄙びた農村風景が広がる。
サクラが満開の頃、ケヤキもまた赤い新芽に覆われてそんな風景に彩りを添えるし、背後の山は新緑への
季節に向けて、微妙な色合いを発しつつ移ろいゆくようでもある。春はいっときとしてじっとしていない。










「ブドウの丘」

Arches rough F10相当
制作 2016年4月 韮崎市穂坂町

韮崎から明野に続く茅ヶ岳のすそ野は、ゆったりと牧歌的な風景の広がりが気持ちいい。
観光農場や果物畑の賑わいから外れた静かな一角で、幹線道から逸れて下るとブドウ畑
のうねりの中に出た。丘の向こうに残雪の八ヶ岳がこれもゆったりと頭を覗かせていた。









「裏山春模様」

White Watson F10相当
制作 2016年4月 韮崎市中田町

韮崎市から北杜市に向かい国道141号と並行して走る直線道を北上すると、正面に八ヶ岳
の遠望が、左手には穴山の丘陵地帯の急斜面がずっと続く。点在する農家の裏山をなすこの
斜面は、春先になると新緑の木々とヤマザクラが織りなすちょっとした春模様の屏風と化す。









「ヤマザクラ」

Sennellier F4
2017年4月 長野県 川上村

カラマツに覆われた山の斜面に一本のヤマザクラ。それは白い島のように
淡い新緑の中に浮かんでいる。淡く柔らかな春を目一杯表現しようと試みた。
(2017年3月制作)








「美鈴池 新緑」

Sounders Water Ford White F8
2017年5月 南牧村海の口自然郷内

美鈴池と言ってもこれはかつて木々が水辺近くまで生い茂っていた頃の光景で、当時のスケッチと写真を元に描
いたものである。現在は湖面近くの木々が随分と伐採されてしまい、いっときの野趣が損なわれてしまった。
(2017年3月制作)









「春霞む南麓」

Fabriano Extra White F8相当
制作 2016年4月 北杜市長坂町大八田

大地に緑がさしサクラが満開になる頃、八ヶ岳南麓では春霞がうっすらと風景を覆う日が多くなる。山の
残雪が日に日に少なくなっていくのを目視できるのもこの頃で、穏やかな陽射しは心身をほぐしてくれる。










<春素描>




「初夏の美鈴池」

Montval Canson F6
2017年6月 長野県 南牧村海の口自然郷内

6月の初め、八ヶ岳南麓では緑がいよいよ濃くなってくる季節だが、ここ1600b余の
標高にある美鈴池では新緑が鮮やかさを保ち、湖畔のズミもまだ蕾を抱いていた。










「束の間の競演」

Montval Canson F6
2017年4月 北杜市小淵沢町上笹尾

満開のサクラと残雪の甲斐駒が重なる風景はそう長くは続かない。連休前の里の雨が山の
上では雪だったそんな夜の明けた日、春の大気の中で両者が競い合うように輝きを放っていた。










「比志の集落」

Montval Canson F6
2017年5月 北杜市須玉町比志

増富ラジウム線を北上して山深くなった辺りに比志の集落がある。山を背にし、塩川の河岸に
積み上げた石垣群の上に築かれたこの集落は、いつも端正な佇まいだ。新緑が美しかった。










「5月の五光牧場にて」
(野辺山高原)

White Watson F6相当
2017年5月





「サクラ咲く越中久保池」

北杜市長坂町
White Watson F6相当
2017年4月













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